5 May 2009

山形スキーツアー 4(山形市)

5日(火)晴れ 朝からよく晴れ今までで一番良い天気だが、日程調整を兼ねレスト。ゆっくりと起床し、9:00頃宿を出て市内観光へ。

フロント係の明るいお姉さんのアドバイスに従い、歩いて5分ほどのところにある霞城公園へ。山形城址に広がる公園で昔の石垣が残っている。まず公園を入りすぐ右手に見える山形市郷土館へ。明治11年に初代県令の三島通庸により建てられたという14角形の洋館。以前岩手の町を歩いたときも思ったのだが、東北は古い洋館が多く残っており豊かな文化の名残を感じさせてくれる。明治のころは病院として使われていた建物だというが、中庭を囲むつくりは美しい。中でも2階へ続く階段のデザインは、建物の中で階段がこれほど美しく存在感を持つことができ、使う人間の心にゆとり与えることができるものなんだ、という印象。今までこのようなデザインの階段を見たことはないように思う。この資料館で驚いたのは、三島通庸は熊本県出身であり大久保利通の肝いりで初代県令となり山形には交通網が必要だとの信念から交通を発展させるために尽力したこと、また、同じ時期にイザベラバードが山形を訪ねており山形を『桃源郷』と表現したことを知ったことだ。今度熊沢正子さんに会ったら、なんでバードが山形を桃源郷と表現したのか、ぜひ聞いてみようと思う。 次は隣の県立博物館へ。山形の自然環境から文化を多面的に説明展示しているが、中でも日本海側から山形県を見るジオラマは興味深かった。山の名前を押すと点滅するボタンを何度も押して楽しむ。なんで、こんなにわくわくするのか言葉にできないが、日本海側から眺めることで、山形の地勢に対する概念が変わったような気がする。

山形美術館を通りかかると、四大浮世絵師展の広告が。入る予定ではなかったが浮世絵を原画で見るのは初めてなので良い機会だ。写楽、歌麿、北斎、広重の原画。色、構図、そのインパクトはさすが。人物や風景をシンプルかつ印象的に、その本性や心情までも伝えてくるようだ。風景画でもその中に歩く人の心情が「うん、わかる」という感じなんだな。今回展示の浮世絵をオールカラーでまとめた厚さ3センチほどの本がなんと2000円で販売されていて、そのお徳感に思わずゲット。家でじっくり眺めよう。

七日町へ歩いていくと、歩行者天国に消防車やはしご車、パトカー、救急車が止まっており、子どもたちがわいわい取り巻いている。そういえば今日は子どもの日であった。ここで山形市のメインストリートはどうやら七日町付近らしいことに気づく。子どもたちは、車に乗せてもらってうれしそうだ。 ぐるぐる歩き回っているうちに、山形県郷土館である文翔館へ。大正5年建造の英国ルネサンス様式の建築物。山形県旧県庁舎。当時のままに復元されている貴賓室や知事室を見ていると、ボランティアで説明をしているという年配の男性がそれぞれの部屋の説明などをしてくださった。興味深かったのは、当時は知事や県の職員とともに警察官も部屋を持っていたが、それぞれの地位にあわせて部屋の装飾や作りが異なり下にいくほど簡素になることだった。説明してくださった男性は、昔ははっきりとした地位の格差があったことを強調していたが、それが、権力主義とは違う形で品格としてあったのではないかと想像した。知事であれば『国のために働かねばならない立場の人間であること』を意識し振舞っていたのではないだろうか。建物に品が感じられるのだ。中でも、中央のバルコニーからその前を通る国道13号方向を眺めると『うん、この土地のために責任を持とう』と思わせられるような気さえする。そういうイメージを喚起させてくれるほど力を持った建物だった。品格というレベルでの社会格差は必要なのかもしれない。それを演出する装置として、建物の役割は大きいように思う。ぐるぐる歩いた割には今日も良い店を見つけられなかったが、夜は某ブログで記事を読んで気になっていた庄司屋のそば屋を目指す。150年前の江戸中期に創業した山形一の老舗。山形駅から暗い道を徒歩15分。住宅街の中にあった。
店は地元の人で賑わっていた。更科天ざる1,600円を食す。そばより天ぷらがおいしかった。

<行程>9:00~17:00(市郷土館、県立博物館、山形美術館、榮王堂、七日町、文翔館)

<入館料>山形美術館(1000円) 他は無料

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