22 July 2009

扇沢ラウンド縦走(日帰り)

20日(月)晴れ 昨晩のハイウェイバス最終便で松本まで移動、じゃらん最安値で出ていた駅前のホテル飯田屋を初めて利用(一泊4,200円)。以前はステーションビバーク平気だったが、最近は快適に眠る方を優先。駅から歩いて1分という好立地を考えると、お値打ちであり、部屋もまあまあ。スタッフの対応も紳士的で良い。気になったのは、壁に掲示されていた「あずさ回数券割引」の文字。片道6,710円を5,000円で販売するというもの(のちのち役に立つこととなる)。

朝食をとる時間はないので、5時に起床し、外へ出ると思ったよりも雲が厚くがっかり。コンビニで食料を買い込んで6:01分の大糸線で信濃大町へ。

思いつきで来てしまったので、帰りの電車の予約などは無し。信濃大町で掲示されている電車の時刻表をちらりと見て、スーパーあずさ20:00という文字を確認し、20時までに信濃大町へ戻ればOKね、と早合点(のちのち手痛いしっぺがえしとなる)。

信濃大町の駅前に待機しているバスに乗り込み扇沢へ。簡単に準備をして8:00に歩き始める。日差しが強くなってきた。期待したとおり、夏らしい空。針ノ木峠までの時間でピストンにするか縦走にするか決めるので、ただひたすら高度を稼ぐ。大沢小屋を通過し、しばらくすると針ノ木雪渓が見えた!
これこれ、青い空と雪渓と緑のコントラスト。夏はこれでなくちゃ。雪渓手前の沢で休憩。持ってきたタオルを沢の水で濡らし、帽子のまわりにまいて熱中症対策。日焼け止めも塗っておく。雪渓に入り、高度を稼ぐ。軽アイゼンを持参したが、ショートカットのトレッキングシューズで快適に登ることができる。途中、追い越したり追い越されたりのちょうど良い競争相手(?)と一緒になり、さらに加速しつつ峠を目指すことができた。峠には10:30分に到着。扇沢から2時間半でコースタイムのちょうど半分だったので、予定どおり縦走続行を決める。

峠でしばらく休んでいると、雲と風が出てきた。まわりのひとたちが、天気が下ってきたので早く下りようなどと話をしている。10:50、若干不安を感じつつ針ノ木岳へ。学生の頃に後立山縦走の基点に同じコースを歩いたが、思うより距離が長く感じられた記憶がある。おそらく、ところどころ岩の稜線があり、それほど早く歩けないためかもしれない。
11:30 針ノ木岳着。雲が厚く広がってきた。今回は、ザックの肩に付けていつでも取り出せるようにしているカメラカバーを忘れたため、カメラをザックから出さねばならず、時間をくう。また、歩きながら水を飲めるプラティパスのチューブも忘れたので、休憩中に水を取り出す必要があり、これも非効率だ。こういう装備では、1時間歩いて10分休憩のパターンが合理的であることが良くわかるが、先を急ぐ山行の場合は不向き。実質6時間歩いたら、プラス1時間は休憩にとられてしまうことになる。今更ながら、こういうちょっとしたアイテムがけっこう大きく影響したりするものだと実感した。長谷川カップのときにも既に同じことを考え装備を改善したのだが、普通の山で意識し応用していなかった。トレイルランはいわゆる縦走とは別ものと捉えていたという感じ。次回の山行からは改善しよう。

12:00 スバリ岳着。ほとんど人に会うことがない。北アルプスでありながら、静かなのも魅力か。
13:15 赤沢岳着。岩の稜線はなかなか時間が稼げない。特に下りでは、慎重になってしまい鈍すぎる。怖がりの自分は悲しくなるほどなのだが、怖いものは仕方がない。5月に遭難した、憧れのクライマーである伊藤達夫さんらのことを思いながら歩く。今回は出発前から、何故か彼らのことが気になっていた。どの辺りであったろうか、と考えながら進んだ。場所を想像し勝手に手を合わせたりして歩いた。
14:00 鳴沢岳着。頂上には先客がいた。正しくは、途中のハイマツからポリタンクを抱えて人が上がってきた。近くに水場でもあるのだろうか。玄人好みのアライの黄色ザック。風貌はワンゲルか山岳部といった感じ。記録を細かくとっている。「どこまで行かれるのですか」と声をかけると、「今日はここまでです」という。「明日はどちらまで」と聞くと「下山です」という。不思議だなあと思いながら観察する。GPSと資料を見比べながら、記録を細かくとっている。「どちらかのクラブの方ですか」と聞くと「京都府立大です」と。ああ、やっぱり。何か予感どおりだと思った。 
伊藤達夫さんの記録などを拝見していて憧れていました。と話をさせてもらった。途中手を合わせたりしたことも話した。それにしても、ひとりで、テントを背負って、細かい事故記録を作っている姿には頭が下がる。これは本当に大変なことで、真似できない。淡々と誠実に言葉をつなぎ合わせるといった感じで、事故のことなど記録を見せて説明をしてくださった。どこで、誰が見つかったかも教えてくださった。その場所で手を合わせてあげてください、と。まるで、研究者が細かい調査を積み重ねているといった印象であった。お礼をし、先に進む。15:08 岩小屋沢岳を通過し、写真撮影。飴、水を取って先へ。16:20 種池小屋着。周辺は熊が喜びそうなハイマツ帯が広がる。バスの時間には間に合わないので、小屋でタクシーを呼んでおくことにする。小屋の方は快く対応してくださる。予約料1、000円だが、乗車すればその分が相殺されるそうだ。エネルギー切れを感じ始めたので、一気に下山する前に腹ごしらえ。パン2個(600円)を購入し、暖かいミルク(500円)をいただく。
下山ではかなり足が疲れ始めていて、スピードは上がらず。扇沢に下山したのは18:40であった。

タクシーに乗車し、信濃大町までお願いする。四方山話などし、しばらく乗車したところで「どの電車に乗る予定ですか」と聞かれたので「20時のスーパーあずさです」と答えると、それは無理との返事。「20時のスーパーあずさは信濃大町には止まりません。20時松本発です」と。やってしまった。いろいろと方法を考えたが、3連休最後の日でもあり、翌日早朝に東京に到着することも危うく思えてきた。「松本まで飛ばせば、20時10分前ころに到着できる」と言われ、「それでは、松本まで」と、泣く泣くお願いすることとなったのであった。

信濃大町までのタクシーも痛いと思っていたのに、結果扇沢から松本までのタクシー代はなんと13,400円‥。信じられない散財をしてしまう。松本には19:50分着。タクシーを降りた時点で手元にあった所持金は5,000円。これでは、あずさに乗れないので、とにかくコンビニへ走りお金を引き出そうとするも、自分のカードは対応時間外との表示が‥。思いついたのは、宿泊した飯田屋の「あずさ回数券5,000円」。速攻で、猛ダッシュをかけ、なけなしの5,000円でチケットを購入し、あずさに飛び乗ったのはなんと出発2分前であった!


<行程> 19日(日) 21:00新宿(中央高速バス)~23:45松本  20日(月) 6:01松本(大糸線)~7:01信濃大町 7:10信濃大町~7:50扇沢 8:00扇沢~8:35大沢小屋~9:50針ノ木雪渓出合~10:30針ノ木峠~11:30針ノ木岳~12:02スバリ岳~13:15赤沢岳~14:00鳴沢岳~15:08 岩小屋沢~16:20種池小屋~18:40扇沢

<交通費> 新宿~松本(中央高速バス)3、800円、宿泊費(飯田屋)4,200円、松本~信濃大町(大糸線)650円 信濃大町~扇沢(路線バス)1,330円 扇沢~松本(タクシー)13,400円、松本~新宿(あずさ)5,000円

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