16 August 2009

白馬でテント遊び‥(2日)

15日(土)晴れ ウィラーの格安バスは、通常の高速バスよりゆったりとし快適であった。長野を経由して、白馬をとおり終点栂池までのルートをたどる。4割くらいは女性で、長野駅で降りる帰省と思しき人たちを見送ると、バスの車上はゆったりして2シートをひとりで利用できた。登山者の比率は少なく、栂池で下車したのは5人程度。

6:27 栂池着 霧で山々は見えない。今回は、バスありきのテント遊び山行なので、調子を見ながら行程を調整する予定。バスチケットに付随していた栂池ゴンドラ券(往復券)で山頂駅まで。ゴンドラの下に広がる大シラビソには紫色のまつぼっくりのような実が沢山なっていて奇妙な光景が広がる。今年は5年に1度の実の当たり年なのだそうだ。ゴンドラに同乗していた係員の方の話で、大シラビソ=青森トドマツと同じであることを初めて知った(東北で見る青森トドマツはもっと背が低いので同じと思えない‥)。

7:10 山頂駅着。ゆっくりと準備をして7:38に出発。テントを入れて14キロの荷物はたいしたことはないが体が重く感じる。栂池からの入山は道も良く楽なはずなのだが、いつもしんどく感じるのはなぜろう。一気にゴンドラで高度を稼ぐので、体がなかなか環境になじまないのかもしれない。プラティパスのチューブで水分摂取に気を使いながら歩く。
9:39 白馬大池着 空が晴れてきた。白馬方面から来る登山者と合流し、小屋のまわりは混みあっている。ここまではまあまあのペースか。9:50出発、大きく白馬方面への登りとなるが、調子が良ければ朝日小屋もギリギリ射程内。

12:05 三国境着。ガスの間に晴れ間がのぞく。相変わらず体が重く、いつものような力が湧いてこないので、今回は白馬三山に決定。ゆっくりと水分と食料を摂取し、12:30出発。
考えたら栂池から白馬へ登るのは初めてであった。大雪渓、白馬主稜など他のコースからは何度も白馬岳に登っているのだが。栂池からの白馬はひときわ大きく、雄大さを改めて感じる。
13:08 白馬岳山頂。調子は相変わらずイマイチ。今日は白馬でテントを張ろうかな、と考えながら下りにとりかかる。
しかし、白馬のテント場は眺めがあまり良くないので、天狗まで行くことに決めて素通りした。

14:09 杓子沢のコル。美しいお花畑が随所に見られ、写真を撮りながらのお花見山行に転向。それにしても、白馬鑓ケ岳周辺のザレ具合は昔と比べて進んでいるように思える。
16:10 プラティパスチューブで水を飲みながら、休まず一気に天狗山荘着。逆コースの縦走では、白馬三山は楽なトラバースや下りが多いが、栂池方面からはボリューム感たっぷりだった。
16:20 残り少なくなったテント場の一角にテント設営。紅茶、お茶、お味噌汁とどんどん水分を摂取しながら、昼に食べようと思い持ってきたコンビニ弁当の余りを食べて夕食終了(ニオイと味を確かめながら食べたのだがあとで大変なことに‥)。

18:00 シュラフの上でウトウト眠っていたが、急に気分が悪くなり、小屋のトイレへ。吐けば気分がよくなる類のものだったので、無理やり一回戻すと、少しだけすっきりし再びテントへ戻る。しかし、倦怠感と脱力感が抜けず、しばらく寝るでもなくテントで横になる。

19:00 明らかな吐き気を感じる。ぼんやりした頭で、とりあえず雨具とヘッドランプとお金を引っつかんで、急いで小屋のトイレへ。が、間に合わず、テント場の端っこ(幸い登山道から外れて人目につかない草むら)に、全てもどしてしまった(ごめんなさい‥)。こんなことは初めてだ。夜テントの中で人知れず嘔吐し窒息する自分を想像し、あっさり小屋の素泊まりに転向を決める。小屋で状況を説明し素泊まりを相談すると快く了解のお返事をいただくが、「で、具合が悪い方はどちらにいるのですか?」と聞き返されてしまった。幸い全て吐ききって、調子は戻ってきているのだ。2階のベッドだったが、他に先客はなく、一人ゆったりスペースを使わせていただいた。快適で暖かい小屋で爆睡。いやな顔ひとつせず、快く対応してくださった小屋の方には心より感謝である。

16日(日)晴れ 4:00小屋では不帰キレットを越える登山者が起床し始めている。不帰から唐松経由で八方を下山しようと考えていたが、この調子では行く気なし。白馬鑓温泉経由で猿倉下山である。小屋の方にお礼をし、鑓温泉へ下山することをお伝えする。
ゆっくりご来光などを楽しみ、テントで朝食後パッキング。6:00テント場を出発。
すっとした空気の中で際立つ稜線の陰影が美しく、これが、後立山縦走の醍醐味なんだよなあ、などと思いながら歩く。
7:00 白馬鑓方面へ下りた大出原のお花畑でゆっくりと休憩する。ストックをしまい、下部の鎖場に備える。ここは案外と悪いので、緊張するところ。しかし、沢状に水流があるところはしっかりとした鎖が新しく付けられており、好天で乾いた岩を難なく通過。雨天は悪いだろう。
白馬鑓温泉はとても魅力的だったが、ここでお風呂に入ってしまうと一気に力が抜けそうなので、素通り。足湯発見。家族連れが数組テントを張っていた。

8:30 杓子沢着 手前に「崩壊が激しいため間をあけ速やかに通過するように」といった内容の看板あり。前を見ると、赤ちゃんを背負い、4歳くらいの子どもの手を引いたお母さんと、大きなザックを背負ったお父さんが歩いていたので、無事通過を見守ってから後を追うことにして、沢の手間でしばらく休憩。

落石が積み重なった沢を横切るが、上部が崩壊しひっきりなしに落石が落ちている。その先も、道幅の狭いトラバース道が続き、ちょっと間違えば数百メートル一気に滑落してしまう箇所もあり、恐ろしい。

数年前に友達たちを連れテント持参で猿倉から白馬鑓温泉を往復したことがあったが、崩壊が激しく変貌しているこのルートは、もう初心者を連れて行く気にはなれないな、と思う。

日差しが強いため、途中の沢で帽子ごと水で濡らし暑さ対策。巨大なザックを背負った学生たちとすれ違った。彼らは、余裕があるのか、最近の装備なのか、団扇でパタパタ扇ぎながら登っている。不思議な光景。基本的に行動中手が塞がるのはオススメできないと思うが、熱中症予防としは良いのかも。

11:10 猿倉着。鑓温泉への分岐には看板が立てられており、「崩壊が激しく危険な道となっていること」が説明されていた。

猿倉山荘でバスを待つ間カキ氷を食べていると、タクシーを乗り合わせて白馬駅まで行かないかと声をかけられた。4人集めるとひとり900円。同乗したご夫婦ははるばる大阪から。資料を綿密に調べ初めて北アルプスへ来たそうだ。大雪渓から二泊三日で鑓温泉を経由したという。いい顔していた。小屋泊まりも初めてで、驚くことがたくさんあったらしい。すごい冒険だっただろうなあ。

予定より早く白馬駅へ到着。みみずくの湯に入り、駅前に昨年新しくできたバンブーカフェで涼み、昼食をとり、14:38白馬発のあずさに乗車。南小谷発なので自由席でも座れるだろうとタカをくくっていたら、あやうく席が確保できないほど混みあっていてびっくり‥。新宿へは余裕の18:36に到着し充実した週末。


後日、もどした理由をいくつか考え、食あたりについて調べた。食べてから30分で反応があったので、食あたりでは反応が早すぎると考えていたのだが、毒素型のセレウス菌は食後ちょうど30分くらいで反応することを知った。


<行程> 14日(金) 24:00新宿(号)  15日(土) 6:27栂池着(ゴンドラ)~7:10栂池山頂駅7:38~9:39白馬大池9:50~12:05三国境12:30~13:08白馬岳13:10~14:00杓子沢のコル14:10~16:10天狗山荘TS 16日(日) 6:00天狗山荘TS発~7:00大出原7:20~8:30杓子沢手前8:38~9:45小日向のコル10:00~11:10猿倉 

<交通費> 新宿~栂池 6,500円(ウィラーバス片道+栂池ゴンドラ往復券込)、天狗山荘 テント 500円→素泊 6,500円、猿倉~白馬(乗り合いタクシー)900円、白馬~新宿(あずさ26号) 7,560円

No comments: