5 October 2009

雪上訓練

5日(月)快晴 6:30起床。快晴、宿の温度計は1度を指している。軽い朝食をとり8時宿発。ヘリポートで荷物を降ろし、8;45ヘリに搭乗、好天の中山へ向けて飛び立つことができた。2300m付近に建つパイオニアハットへ。初めてのヘリでの入山。深い谷に広がる氷河、急峻な岩や雪を抱いた山々。3000メートルそこそことは思えない、驚くべき雄大さだ。9;00にパイオニアハットへ入る。ニュージーランド山岳会が管理している無人小屋は、キッチン台と9人はゆうに泊まれるベッドからなる、居心地の良い空間だ。食料と装備を整理し、10;00から雪上訓練へ。弱層テストを行ってから、雪上のアンカーをいくつか作り強度テスト。雪は1メートルの間に2箇所特に弱い弱層を持っていて、アンカーをうまく埋めないと、弱層を切ってしまい難儀した。スノーボラードは、よく踏み固めた上で深さ70センチくらいで作ったところ、かなり強力に出来上がった。後、滑落停止。久しぶりに自分で滑落停止の練習ができた。通常のものは良いが、左手(利き手とは逆)でのピックの打ち込み、後ろ向きでの滑落は私は苦手であることが良くわかった。小屋に戻ると、若者が二人スキーで下の小屋から上がってきていた。クライストチャーチからやってきたといい、一人は大学を卒業したばかりのフリーターであるMike Lowe、もうひとりは大学生のCarl Bishop。いまどきの日本でも見かけそうな若者だ。とても気のいい二人は、私が後ろ向きの滑落停止がうまくできなくて、と話すと、箒をピッケル代わりに持って床に転がってみてよ自分たちがGravityを作ってあげるから、といい、私を床の上で転がしながらこう引力がかかってきたらこのタイミングで体をひねってピックを指すのだ、と丁寧に教えてくれたのだった。人としても気持ちのいいクライマーである…さすがだ。彼らは明日、Douglas Peak南壁 Left Couloirという5級上の氷のルートを狙うのだという。南半球ではいわゆる北半球の北壁は南壁にあたる。ギアを見ると、マイクは両手にノミック。カールはグリベルだった。私たちのインストラクターであるデービッドは「本チャンもリーシュレスでいっちゃうの?自分は怖くてできないよ」と言い、講習生のロブが「それがいまどきでかっこいいスタイルなんじゃないですか」と言う。若い二人は、「難しいところではピックを肩にかけて休むんでリーシュがあるとじゃまなんですよ」とか言っている。なんだか、日本でも聞きそうな会話だ。彼らに聞くと、予備のアックスを1本背負っていくのだそうである。冬の氷はどこがいいの?と聞くと、7月から8月のWye Creekがいいよ、と教えてくれた。クライストチャーチを基点に、スキーで入れば20分の登りで取り付きまで1時間くらいなのだそうだ。夕食はチリとクスクス。デービッドは本人が料理が好きというほどで、本当に美味しいメニューを考えてくれる。大満足。食後、若い二人が真剣にギアを整理するのを傍で見物。二人で相談しながら、ギアを分け合う姿は楽しさと緊迫感が伝わってきて、うらやましくなる。21:45就寝。

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