31 January 2010

アイスクライミング@四十八滝

30日(土)晴れ 久美さんと御坂大幡川四十八滝へ。三つ峠の北面にある氷の沢だ。ここ数日暖かな日が続いたため、氷の状態は期待できない。でも、前週コンディションが良かったとの情報があり、久美さんと相談し、一緒に現場の状況を判断しながら登れる良い機会かもということで決行。

お決まりの新宿7時発あずさに乗り、立川駅で合流。アイスクライミングには暖かすぎるほど天気が良く窓際はポカポカ。大月から電車を乗り換えて、都留市駅へ。

電車を待つ間、久美さんが「実はお腹の調子が悪くて…職場でノロウィルスが流行ってるんだよね」とポツリ。私も「実は数日前に熱を出して…あ、でもインフルエンザじゃないことは検査でわかってるから」と。山に来たいから隠してたけど…というニュアンス。現場に来るまで言わないのだからお互い始末が悪い。

都留市駅からはタクシーを30分乗って登山口へ。ゆっくりとパッキングをし直していざスタート。取りつきへと向かう登山道に進入禁止のトラロープが張られていたため、右往左往して時間をロスしてしまった。結局、このトラロープを強行突破して、沢へ入り込んで行くのが正解だった。

氷床に降り立ってすぐにアイゼンを装着。見ると、久美さんの装備が前回の八ヶ岳より格段に良くなっていた。靴も快適そうだし、アイゼンは縦爪になり、リーシュレスのアックス。前回の経験を生かしてすかさずバージョンアップさせるところは、さすがである。

「好きなところをリードしていいよ」と言ってくれるのも余裕だ。「えっいいの?」と言いつつ遠慮なく、登らせてもらう。私も前回の八ヶ岳よりリードのスピートが早くなってきたし余裕もでてきたように感じる。実は数年前四十八滝の下半分を登ったことがあるのだが、ほとんど記憶にないので初見気分だ。

滝とナメの連続。滝で落ちるとそのままナメを滑っていくこと必至なので、気を抜けない。技術的には簡単なのだが、ザイルを出さずに失敗するとヤバイなあ、という個所がいくつか。
ザイルを出すタイミングや感覚というのは、ボリュームのある氷や雪稜では判断が難しい。出しすぎても時間がかかってしまうし、出さなければヤバいかもしれないという個所が沢山あるからだ。常々パートナーとは恐さやザイルを出すタイミングの感覚が一緒でないとお互い不幸なことになると思っているのだけれど、恐がりな私はザイルをどんどん出したい方なので、久美さんにとっては我慢が多かったかもしれない。

とうとう途中から「ここからはなるべくザイルなしで行かない?」という提案があったので、「でも、恐かったらすぐにザイル出したい」と言いながら、久美さんに従うことにした。斜度は落ちてくるので、技術的には厳しくはないが、もしも滑ったら止まらないだろうしただではすまないなあという恐怖心がある。私が躊躇していると、久美さんが先行してくれること数回。一か所だけ、久美さんが「ここはロープいらない」という滝を、「どうしてもロープを出す」と言い張って出した個所があった。後から「やっぱり今のところは出しておいて良かった」と久美さんに言われて、ああ良かったなと思った。判断はお互いのすり合わせなので、自分のリスク感覚に正直になるしかない。恐いと感じるのは自分の現時点での実力なのだから、正直になることがパートナーへの誠実さでもあると思うのだが。
思いのほか時間がかかり、だんだんと枯れてくる沢の本流から尾根へと上がる。1時間くらいの藪こぎをして、登山道に出たのは暗くなってからだった。頂上の小屋である四季楽園に電話を入れてからヘッドランプで山道を進む。19時少し前に快適な小屋に到着。明らかに私がザイルを出しすぎたのが時間を食った原因だが、無事でなによりと夕食を食べながらビールで乾杯。

31日(日)晴れ 風も穏やかな気持ちの良い日。小屋のおかみさんは「今年に入って屏風岩を登るのはあなたたちが初めてだよ」と言っている。他に誰もいない。貸し切りだ。
フリークライマーの久美さんにとって、アイゼンと手袋で岩を登ることは不自然な行為であるようなのだが、トレーニングに付き合ってくれるという。アイゼンと手袋でリードをはじめたが、ホールドが結構まるまっていて滑りそうなので、手袋は外すことにした。アイゼンをガリガリ言わせながらリードし、トップロープ。その後何度か登ったり降りたりトレーニングをする。「誰もいないからドライツーリングの真似しちゃえば」というナイスな提案を受けて、アックスとアイゼンで登ったりして、いいトレーニングができた。
昼頃に三つ峠駅へ向けて下山開始。大腿四等筋がギシギシいうような下りが続く。それにしても、充実した山行だった。南側登山口にあるグリーンプラザに到着したのは14:20分。そこでカキフライ定食を食べながらまたまたビールで無事の下山を祝って乾杯。

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